ブラックロックとは?基本情報、評判や実績も含め徹底解説。

ETFファンドのブラックロック 海外

ブラックロックは世界最大の資産運用会社であり、「iシェアーズシリーズ」をはじめとする低コストで運用できるETFを展開しています。

ETFは通常の投資信託と比較してコストが低い傾向にあるのが魅力の金融商品です。

コストの低さに魅力を感じてブラックロックのETFに投資したいと考えても、種類が多く、どのように選べばいいのか分からない方も多いと思います

本記事ではブラックロックの投資戦略について解説しながら、ETFの選び方についても触れていきます。

最後にはブラックロックのETFが合う人の特徴も解説しますので、実際に投資をするかどうかも含めて参考にしてくださいね。

ブラックロックの概要

ブラックロックジャパンサイトトップのキャプチャ

社名 ブラックロック・ジャパン株式会社
BlackRock Japan Co., Ltd.
設立 1988年3月
代表者 有田 浩之
拠点 〒100-8217
東京都千代田区丸の内一丁目8番3号 丸の内トラストタワー本館
事業内容 金融商品取引業
公式サイト https://www.blackrock.com/jp/individual/ja

世界約30ヶ国、70の都市に拠点を持つブラックロックの日本における拠点は東京の千代田区にあります。

ETFの世界シェアはナンバーワンであり、iシェアーズシリーズが同社の主力商品です。

iシェアーズETFは種類が多く、2024年時点で137種類の商品があります。また、東京証券取引所に上場し、日本円での取引が可能なETFは全37種類(2024年1月時点)、そのほかのETFは、海外市場で上場し、外貨での取引が前提となっています。

引用:ブラックロック・ジャパン株式会社

ブラックロックの特徴

数多くのファンドと差別化された特徴

ブラックロックは世界最大の資産運用会社といわれており、2024年3月時点の運用資産残高は10.5兆米ドル(約1,585兆円)です。

より多くの方々が豊かな生活を送れることを目標に国籍を問わず資産の預かり運用をおこなってきました。

また、金融テクノロジーの先駆者としてアラディン(Aladdin)と呼ばれる金融ソリューションも提供しています。

アラディンは金融機関や機関投資家に向けた、資産運用をサポートするシステムです。
資産運用業務の包括的なサポートや、投資対象のリスクとリターンの分析機能を備えています。
このシステムはブラックロックで開発されたシステムであり、運用中のETFにもこのソリューションが採用されていることが予想されます。

ETFを通した資産の預かり運用と、金融機関を対象にした金融ソリューションの提供によって金融業界をけん引しているのです。

ブラックロックの投資戦略について

チェスのように多彩な投資戦略を練る

ブラックロックの投資戦略は主に3つあります。

  • オルタナティブ投資
  • サステナブル投資
  • ファクター投資

それぞれ詳しく解説します。

オルタナティブ投資

オルタナティブ資産は、上場株式や国債のような伝統的な資産の代替的(オルタナティブ)資産の総称です。

オルタナティブ資産は伝統的な資産と比較すると利回りが高い商品もあります。

ブラックロックはこのことに注目し、リターンを高めるためにオルタナティブ資産への投資もしています。
具体的には、プライベートエクイティはじめとする一般には公開されない株式や不動産に投資します。

また、個人投資家が投資するのが難しいヘッジファンドへの投資もおこないます。

ヘッジファンドは大まかにいうと投資信託の一種ですが、投資信託やETFとは異なり、常に収益を得ることを目指す運用ができるのが特徴です。

こういったオルタナティブ資産もポートフォリオを組み込むことで、より優れたパフォーマンスを目指します。

サステナブル投資(ESG投資)

サステナブル投資とは、経済・環境・社会の持続性に配慮した持続可能な企業に対して投資する手法であり、一般的にはESG投資と呼ばれます。

サステナブル投資戦略は大きな成果を挙げることが期待されているため、多くの投資家がこの考え方を投資に取り入れています。

ブラックロックもサステナブル投資関連の資産は成長すると考えており、「ブラックロックESG世界株式ファンド」などの商品を提供しています。

ファクター投資

ここまでの戦略に関しては理解しやすいものであったと思いますが、最後に少し理解が難しいファクター戦略について解説します。

ファクターとは株式や、債券のリターンやリスクの原因を説明する共通の要素・要因のことです。

また、ファクターには大きく分けてマクロファクターとスタイルファクターの2種類があります。

マクロファクターは、あらゆる資産に共通する要素である経済成長、金利、インフレ、流動性などを指します。

スタイルファクターは、特定の局面と資産で有効な要素のことです。

このようなファクターに投資することをファクター投資と呼び、一つ一つのファクターは相関性が低いことから分散することでリスクの軽減が可能です。

例えば、景気が回復している局面(マクロ)において、株式を取引する際(スタイル)に、割安な株(バリュー株:スタイル)に投資することがファクター投資の例となります。

特定の局面を想定し、資産を指定することで、適切なスタイルファクターが導きだされたといえます。

ブラックロックはファクターをデータと金融テクノロジーの力で見つけ出し、効果的な分散投資をおこなうことでリターンを高める戦略を取っています

また、同社では「iシェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF」などのファクター投資を取り入れた商品を販売しています。

ブラックロックの評判は?

ネット上の様々な口コミ・評判

ここまで投資戦略について解説しましたが、次はブラックロックの評判について良い評判と悪い評判を合わせて解説します。

良い評判

悪い評判

大企業であるため日本でもブラックロックに関する反響は大きく、様々な意見がありました。

主力商品iシェアーズシリーズに実際に投資をしている方や、ブラックロックのETFに対して高い信頼を置いている方の口コミも多数あります。

また、豊富な資金を活かして、大規模に運営するブラックロックの商品は、価格が右肩上がりになることも多く、悪い口コミをほとんど見かけることはありませんでした。

外国の大企業ということもあり、目だった不祥事もないため、プラスの意見、マイナスの意見よりも中立な意見が多い状況です。

ただし、あまりにも規模が大きいこと、また、CEOが政治的な活動に対して精力的であることやマスコミ関連の株式取得にも注力していることから、批判的な口コミも見られています。

とはいえ、ブラックロックの商品に対する批判はほとんどないため、投資判断にはあまり影響はないでしょう。

次は、具体的な実績について解説します。

ブラックロックのこれまでの実績

今まで積み上げてきたこと

ブラックロックで高い利回りを誇る代表的なETFのトータルリターンは下記の通りです。

銘柄名 3ヶ月 1年 3年
iシェアーズ 米国リート ETF 3.50% 22.25% 40.48%
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF 10.78% 46.57% 81.83%
iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF 10.63% 40.55% 73.10%

参考:出典元URLは表内にリンクしています。

こちらのリターンは2024年4月30日のデータから算出された利回りであるため、継続して上記のリターンが出せる保証はありません。

また、ETFの利回りを考える際は、運用コストである信託報酬にも注目する必要があります。

今回紹介したETFの信託報酬はすべて0.3%以下であり、ブラックロックは運用コストの低さに定評がある運用会社です。

ブラックロックの注意点

投資前に注意・確認すべきポイントとは?

ブラックロックの商品はインデックス運用の商品が多いです。

インデックス運用とはTOPIXやS&P500などの特定の株式指数に連動する運用方法です。
市場が好調で指数が上昇している局面では、利益が期待できます。

しかし、市場が低迷して、指数が下落している状態では損をする可能性が高くなります。

つまり、市場が好調だった年は高いリターンを獲得し、市場が不調だった年は損をしてしまうという状況が起こりえるということです。

ただし、長期的に見れば上昇が期待できる指数に連動するETFであれば、最終的にリターンが得られる可能性は高くなります。
1年目は大きく上げて、2年目は大きく下げても10年で考えれば平均的な利回りに落ち着くといった印象です。

つまり、長期的に考えて成長が期待できる投資対象に連動するETFに投資する必要があります。

ブラックロックでは上述した投資戦略を用いて、長期運用においてリターンが期待できる投資対象に投資するETFを提供しているのです。

ブラックロックはどんな人向けの商品か

どんな人が投資をするのに向いている?

ブラックロックのiシェアーズシリーズをはじめとするETFは次のような人に向いている商品といえます。

  • 信頼できる運用会社に運用を委託したい人
  • 様々なテーマから投資対象を選びたい人
  • できる限りコストを下げて長期運用したい人

ブラックロックは世界最大の運用会社であり、様々な投資戦略を持ったETFを販売しています。

株式、債券、不動産、オルタナティブ資産、ファクトなど様々なテーマがあるので、複数の選択肢から投資対象を選びましょう。

また、コストの低いETFを多く取り扱っているので、長期運用を考えており、できる限り運用コストを下げたい人に向いています。

上記の特徴に当てはまる場合は、ブラックロックへの投資を検討してみましょう。

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