2026年日本株見通しで小型株をどう買う?4つの追い風と分散投資・時間分散の実践

株式投資

本記事では、2026年の日本株を「大型株から小型株へ主役交代する局面」として捉えます。

日経平均は2026年末に5万5,000円を目線とする強気シナリオを紹介しつつ、小型株が相対的に優位になり得る背景を整理します。さらに、金利上昇・AI普及・相場の循環・東証ガバナンス改革という4つの根拠を噛み砕いて解説します。

2026年日本株市場の展望

2026年の日本株市場の展望を語る上で、市場全体の方向性を示す日経平均株価の見通しを把握することが重要です。

その上で、市場の内部でどのような構造変化が起きているのかを確認する必要があります。

2026年末に5万5,000円を目指す日経平均株価のシナリオを解説し、大型株と小型株のパフォーマンス比較や、それぞれの代表的な指数であるTOPIX100とTOPIX Smallの指数の違いについて詳しく見ていきましょう。

2026年の市場では単に株価が上昇するだけでなく、市場の主役が交代する大きな構造変化が起こる可能性が見えてきます。

2026年末5万5,000円を目指す日経平均株価のシナリオ

日経平均株価は、2026年末に5万5,000円まで上昇すると予想しています。

この強気な見通しは、国内企業の着実な業績拡大や、長年続いたデフレからの完全脱却、そして東京証券取引所の要請を背景とした継続的な株主還元強化の動きが、日本株全体の評価を根本から引き上げるというシナリオで予想しています。

資産形成の観点からは、日経平均インデックスファンドへの積立投資を続ける戦略は引き続き有効な選択肢です。

ただし、2026年はそれ以上のリターンを狙えるチャンスが個別株、特にこれから解説する小型株にあると考えています。

過去の大型株と小型株のパフォーマンス比較

2024年まで、日本株市場では「大型株が好調で小型株が不振」という状況が長く続いていました。

しかし、2025年に入ると市場の潮目がはっきりと変わりました。

国内金利の上昇が現実のものとなる中で、2020年以降で初めて小型株指数の年間上昇率が大型株指数を上回るという逆転現象が起きたのです。

これは短期的な現象ではありません。

2001年以降の約25年間という長期的な視点で見ると、実は小型株指数のほうが大型株指数よりも高いパフォーマンスを上げてきた歴史があります。

このように、2025年に観測された変化は、長かった大型株優位の時代の終わりと、本来の長期的な傾向への回帰を示唆しています。

これは2026年以降の「小型株優位」相場の到来を告げる重要なサインと言えるのです。

TOPIX100とTOPIX Smallの指数の違い

パフォーマンス比較で用いたTOPIX100とTOPIX Smallは、どちらも東証株価指数(TOPIX)を構成する銘柄を、企業の規模を示す時価総額で分類した株価指数です。

TOPIX100は、東京証券取引所に上場する銘柄のうち、時価総額と流動性が特に高い100銘柄で構成されています。

一方、TOPIX Smallは、TOPIX Core30、TOPIX Large70、TOPIX Mid400といった大型・中型株指数に含まれない、時価総額の小さい銘柄群で構成される指数です。

つまり、TOPIX100は日本経済の基幹をなす大企業の動向を反映し、TOPIX Smallは未来の成長が期待される小型企業の動向を色濃く映し出します。

この2つの指数のパフォーマンスを比較することで、投資家の関心が経済全体に向いているのか、あるいは個別の成長ストーリーに向いているのか、といった市場の潮流を的確に読み解くことができます。

小型株への主役交代を裏付ける4つの根拠

2026年の日本株市場を読み解く上で最も重要な点は、これまで市場を牽引してきた大型株から、成長ポテンシャルの高い小型株へと主役が交代する可能性です。

この大きな変化は、単一の要因ではなく、4つの異なる潮流が重なり合うことで生まれると考えられます。

具体的には、「経験則が示す市場の循環」「金利上昇がもたらす影響」「本格化するAI革命の恩恵」、そして「東証が進めるガバナンス改革」です。

これらの根拠を一つずつ理解することで、なぜ今、小型株に投資妙味があるのかが明確になります。

これまでの安定志向の投資から一歩進んで、より高いリターンを目指すためのヒントがここにあります。

経験則が示す大型株優位から小型株優位への循環

株式市場には、大型株が優位な相場と小型株が優位な相場が数年単位で循環するという経験則が存在します。

これは「アノマリー」とも呼ばれ、多くの投資家が意識する市場のクセのようなものです。

実際に日本の株式市場では、2020年から2024年にかけての4年以上、TOPIX100に代表される大型株がTOPIX Smallなどの小型株をアウトパフォームする期間が続いてきました。

これは、過去の傾向から見ても比較的長い期間であり、サイクルの転換点が近づいていることを示唆します。

長く続いた大型株優位のトレンドが2025年に転換したように、歴史は繰り返される傾向があります。

2026年以降は、小型株が市場の主役として輝く可能性が非常に高いと言えるでしょう。

金利上昇局面がもたらす小型株への追い風

日本が長年のデフレから脱却し、本格的な金利上昇局面へと移行することは、株式市場の勢力図を大きく変える要因となります。

一般的に、金利が上昇すると、企業の資金調達コストが増加するため、多額の有利子負債を抱えることが多い製造業などの大型株にとっては逆風となります。

例えば、大規模な設備投資を必要とする自動車メーカーや鉄鋼メーカーは、金利負担の増加が収益を圧迫する懸念から株価が伸び悩む傾向があります。

一方で、自己資本比率が高く、無借金経営やそれに近い財務体質を持つ企業が多い小型株は、金利上昇の影響を受けにくいです。

特に、独自の技術やサービスで高収益を上げるIT系の成長企業などは、外部からの資金調達に頼らずとも事業を拡大できるため、相対的に投資先としての魅力が高まります。

歴史的に見ても、金利上昇期には大型株から小型株へ投資家の資金がシフトする傾向が見られます。

AI革命の本格化で注目される独自の技術を持つ小型成長株

生成AIの技術は、ビジネスの現場から私たちの日常生活に至るまで、あらゆる場面に急速に浸透し始めています。

2025年までは、AIの基盤となる半導体を製造するアドバンテストや、大規模な投資を行うソフトバンクグループのような大型株が「AI関連株」として市場を牽引しました。

しかし、AI革命が本格化する2026年以降は、特定の分野で独自のAI技術や専門的なサービスを提供するニッチな小型成長株に主役が移ると予想されます。

社会全体にAIが普及するフェーズでは、より具体的な課題解決につながるアプリケーションが求められるためです。

社会のデジタル化を背景に、これらの企業は大きな成長ポテンシャルを秘めています。

市場全体を動かすような巨大企業ではなく、特定の領域で圧倒的な強みを持つ小型成長株こそが、AI革命の真の恩恵を受けることになるでしょう。

東証ガバナンス改革が後押しするPBR1倍割れ小型株の見直し

東京証券取引所は2023年3月以降、PBR(株価純資産倍率)が1倍を割れている企業に対して、株主価値を高めるための具体的な改善策の開示と実行を強く要請しています。

PBR1倍割れとは、企業の持つ純資産の価値よりも、市場での評価額(時価総額)が低い状態を指し、「解散価値割れ」とも呼ばれる不名誉な状態です。

この要請は、日本企業が資本コストや株価を意識した経営へ転換する大きなきっかけとなりました。

特にPBR1倍割れの銘柄が数多く存在する小型株セクターにとって、この改革は株価が根本から見直される大きな追い風です。

これまで業績は堅実であるにもかかわらず、市場から十分に評価されてこなかった優良な小型株が、株主還元強化などを通じて再評価される絶好の機会が訪れています。

リスクを管理し成長を狙う小型株投資の実践戦略

小型株投資は、将来のテンバガー(10倍株)候補を見つける醍醐味があり、資産を大きく増やす可能性を秘めています。

しかし、その裏側には大型株よりも株価の変動(ボラティリティ)が大きいというリスクが存在します。

そのため、小型株投資で成功するためには、リスクをいかに管理するかが最も重要です。

具体的には、複数銘柄への分散投資による個別企業リスクの低減、時間分散による高値掴みリスクの回避、そしてNISA成長投資枠の戦略的な活用による税制メリットの最大化が有効な戦略となります。

これらの手法を組み合わせることで、リスクをコントロールしながら小型株の成長を取り込むことが可能です。

これから紹介する3つの戦略を実践することで、自信を持って小型株投資の世界に足を踏み入れることができるようになります。

複数銘柄への分散投資によるボラティリティの抑制

小型株投資における分散投資とは、1つの銘柄に資金を集中させるのではなく、値動きの異なる複数の銘柄に分けて投資する手法です。

ここで重要な「ボラティリティ」とは、株価の変動率の大きさを指します。

小型株は大型株に比べてこのボラティリティが高い傾向にあるため、分散投資が極めて重要になるのです。

例えば、100万円の資金を1銘柄に集中投資した場合、その企業の業績が悪化し株価が半値になると、資産は一気に50万円に減少します。

しかし、同じ100万円を10銘柄に10万円ずつ分散していれば、1銘柄が半値になっても資産全体への影響はマイナス5万円に留まり、ダメージを最小限に抑えられます。

大切なのは、業種やテーマを意識的に分散させることです。

異なる分野の銘柄を組み合わせることで、あるセクターが不調な時でも、他のセクターの成長がカバーしてくれる効果が期待できます。

これが、リスクを抑えながら安定的なリターンを目指す分散投資の基本です。

時間分散による高値掴みリスクの軽減方法

時間分散とは、投資するタイミングを複数回に分けることで、価格変動リスクを抑える手法です。

代表的な方法に、毎月一定額を継続的に買い付ける「ドルコスト平均法」があります。

株価が高い時には少なく、安い時には多く買い付けることになるため、平均購入単価を平準化する効果が期待できます。

時間分散を行うと、高値掴みを避け、結果的に平均購入単価を抑えることが可能です。

特に、値動きの激しい小型株に対しては、一括投資よりも精神的な負担が少なく、冷静に投資を継続できるという大きなメリットがあります。

いつが買い時かとタイミングを計る必要がなく、感情に左右されない投資を実現できる有効な手段です。

NISA成長投資枠の戦略的な活用術

NISA(ニーサ)とは、「少額投資非課税制度」の愛称で、通常は約20%かかる投資の利益が非課税になる、個人投資家にとって非常に有利な制度です。

2024年から始まった新NISAには「成長投資枠」と「つみたて投資枠」があり、小型株などの個別株に投資する場合は、成長投資枠を利用します。

成長投資枠では、年間240万円までの投資で得た利益が非課税になります。

生涯にわたって利用できる非課税保有限度額も1,800万円と大きく、長期的な資産形成の強力な味方です。

もし投資した小型株が10倍になる「テンバガー」を達成した場合、その利益がまるごと非課税になるメリットは計り知れません。

NISA成長投資枠で小型株に投資する戦略には、以下のようなメリットがあります。

これまで解説してきた「複数銘柄への分散投資」と「時間分散」を、このNISA口座内で行うのが最も賢明な戦略です。

リスクを管理しながら非課税の恩恵を最大限に活用することで、効率的に資産を成長させることができます。

まとめ

この記事は、日経平均を2026年末に5万5,000円と予想し、大型株から小型成長株への主役交代を説明する内容で、最も重要なのは今が小型成長株に段階的に投資を検討する時期です。

まずNISAの成長投資枠を活用して複数の有望な小型株を時間分散で段階的に買い付け、四つの根拠に合致する銘柄の業績やPBR、キャッシュフローを定期的に確認しながらポートフォリオを構築することをお勧めします。

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